インテリアのいろは
マンションリノベーションのポイント!②
2021-07-10
マンションリノベーションで間取りの変更や住宅設備機器の交換等を行う場合には初期段階での「現地調査」が極めて重要です。
ここで確実に管理規約や建築・設備の技術要件を押さえることが、実現可能なリノベーションの提案に結び付きます。
「現地調査」で全てがわかるわけではありませんが、リノベーションでどの様なことが実現できるのか、実現できないのかの調査結果はプランニングに直結するためとても重要です。
間取りの変更・住宅設備機器の交換を伴うマンションリノベーションで「現地調査」を行う場合に確認しておきたいポイントは下記の通りです。
1)建物の構造の確認
1960年代~旧住宅公団が建設した3階~5階建ての集合住宅は
壁式構造が採用されていますので、住居内の撤去できない耐力壁があります。
建物の構造上、撤去できない壁、梁がある場合は注意が必要です。
近年ほとんどのマンションで採用されているラーメン構造の方が間取りの自由度は高いのですが、
壁式構造でも耐力壁を活かしたリノベーションができます。
3)電気設備の確認
住生活の向上と共に、大きな消費電力が必要な電気製品が増えています。
それに呼応してマンションリノベーションでも、例えば200V・30Aの電気容量が必要なIHクッキングヒーターなどの要望が出てくる場合があります。
戸建住宅と違って、マンションでは建物全体の受電方式や受電容量によって200Vの電圧を使う設備機器が選択できない場合があります。
管理組合や電力会社に確認をしておくことが必要です。
エアコン、食器洗い乾燥機、浴室換気乾燥機など200Vの製品が選べるものも増えています。
電気の配電方式や電流容量を確認し、電流容量(A)が少ない場合は、どれくらい増量できるかを確認する必要があります。
4)排気ダクトの確認
排気ダクトは、ダクト内部の結露水を流すために換気扇から外気に向けて先下がりにします。
キッチン用とその他水回り用の2系統に大別され、キッチンの排気ダクトは必ず単独経路にします。
水回りの移動を伴うマンションリノベーションのプランニングで最も重要なことの一つが、排気ダクトの経路の確認です。
排気ダクトは、梁と外壁の排気スリーブ(穴)を貫通します。排気スリーブのない梁は貫通できません。
5)給湯設備の確認
古い年代の屋内設置ガス給湯器を屋外設置方式の給湯器に変更可能かどうか、同じくガス給湯器の給湯能力を増大することができるかどうかがマンションリノベーションのポイントです。
また、ガス瞬間型給湯器を貯湯式の給湯器(電気:エコキュート、ガス:エネファーム等)に替えることは、貯湯槽の設置場所・重量の関係からほとんど不可能です。